大野輝雄です。
(株式会社アクションパートナーズ、採用定着士、社会保険労務士)
「求人にコストをかけているのに、なぜか良い人材が来ない」
「採用しても入社後にミスマッチに気づく」
などと、お悩みの大阪・兵庫の中小企業経営者さまに向けて、今回は良い人材を採用できない会社の共通点と対応策についてご紹介します。
人材確保は会社の成長にとって非常に重要なポイントです。また、リソース不足が起こりやすい中小企業にとって、効率的な採用活動もひとつのポイントになることでしょう。「コストをかけているのに人材が来ない」「採用したのにすぐに退職してしまった」となってしまうと非効率だと言えます。
そこで、今回は中小企業の採用活動にスポットをあてて、良い人材を採用できる方法と定着方法をご紹介します。現在採用活動でお悩みの大阪・兵庫の中小企業経営者さまやこれから採用活動を開始する予定のご担当者さまはぜひご覧ください。
■「良い人材が採用できない」と悩む会社の共通点
まずは、採用に悩む会社の共通点をご紹介します。
1.採用したい人物像が定まっていない
「とりあえず人材が欲しい」「人手不足だから採用しよう」などとノープランのまま採用活動をスタートしてしまうと、良い人材が見つからないかもしれません。ゴールが定まっていないと途中で迷走してしまい、「誰でもいいから採用しよう」となり、結果的に入社後に「この人ではなかった」と、ミスマッチに気づくことになりかねません。
まずは「採用したい人物像」を明確にすることがポイントです。「このようなスキルがあって、このような価値観を持っている人」など、出来る限り詳しく人物像を描いておくといいでしょう。
2.採用活動に時間をかけられない
大企業であれば、専任または専門の部署があり、採用活動に特化することができますが、中小企業では社長が採用担当になったり、従業員がコア業務の隙間に採用活動をしたりするなど、マルチタスクになることがあります。
その場合、採用活動に集中して時間をかけられないことに。仕方がないことではありますが、採用活動に時間をかけられないということは、良い人材採用につながらないこともあります。
3.適切なアプローチができていない
ターゲットに対して適切な方法やコンテンツでアプローチできていない場合、良い人材が採用できないかもしれません。「会社の認知度が低いから良い人材が集まらない」と責任転嫁をする前に、アプローチする方法を考えましょう。
「採用活動にコストをかけているのに」といった場合は、コストをかける所が適切ではないかもしれません。
■良い人材を採用するための対応策
それでは、どのようにしたら良い人材を採用できるのでしょうか?対応策をご紹介します。
1.採用の目的を明確にする
採用活動をする前に、採用の目的を明確にしておきましょう。そのためには、まず社内の現状を知ることがポイントです。社内で起こっている悩みや困りごと、理想の状態などを洗い出します。
例えば、現状が「営業担当者が事務作業に追われて営業活動ができていない。理想は営業活動に特化すること」であれば、「営業事務ができる人材を募集する」というゴールが設定できます。まずは目的を決めることで、「採用したい人物像」も自然と描けることでしょう。
2.会社のビジョンや仕事内容を詳しく提示する
「自分達はどのような会社なのか、どのような人材を求めているのか」を分かりやすく提示することで、それにマッチする人材と出会える可能性が高くなります。会社のビジョン(目指す方向)や理念を打ち出すことで、それに共感してくれる人材が自然と集まるからです。
また、その職場で働くイメージがつくように仕事内容を詳しく提示することもポイント。どのような従業員がどのように働いているのかが分かるように、写真や動画で掲載することもおすすめです。
3.母集団形成
採用したい人物像が決まったら母集団形成を行います。母集団形成とは、自分の会社に興味を持ってくれて、かつ会社側が採用したい人物とマッチする人材を集めることです。
下記の方法で母集団形成を行うケースが多くなっています。
・就職サイトに掲載
・就職説明会に参加
・自社ホームページ内に採用ページを作成
・SNSで発信、交流
自社ホームページ内に採用ページを作成する手法は昔からありますが、今はソーシャルリクルーティングと言いInstagramやtwitter・Tik TokなどのSNSで発信することも増えています。YouTubeなどの動画を活用して、社内や業務の様子を発信することもおすすめです。また、近年では一方的な発信だけではなくLINEを使って求職者と気軽にコミュニケーションを取れる方法を採用している会社もあります。
4.面接官の教育
良い人材を採用するためには、面接官の教育も重要です。「採用したい人物像」や「会社のビジョン」などを決めたり提示したりしていても、面接官がそれを理解していなければミスマッチが起こってしまいます。
さらに、面接官が複数人いる場合は、評価基準を定めておくこともポイントです。採用評価シートを作成し、面接官同士で事前にすり合わせをしておきましょう。
■採用後の定着方法
会社にとって「良い人材」を採用できたとしても、すぐに退職してしまっては採用成功とは言い難いでしょう。採用後の定着もセットで考えておくことがおすすめです。
1.新入社員研修を行う
新卒で採用した場合は、基本的なビジネスマナーから会社の業種に合わせた講座などを盛り込んだ新入社員研修を行うといいでしょう。実務に入る前に、ビジネススキルや専門知識を身につけられることは、新入社員にとって安心材料となります。
また同時期に入社する従業員が複数人いる場合は、一緒に研修を行うことで同期間でのコミュニケーションが深まり、今後の意欲にもつながることでしょう。
2.1on1でのフォロー
1on1とは、部下と上司が1対1で行う面談のことです。上司から部下へ指導をしたり評価をしたりすることが目的ではなく、部下の悩みや目標を聞き、成長を支援することが目的となります。
流動性が高い今の時代において、定期的にメンタルケアをし、また気にかけてくれる存在が近くにいるということは定着に有効となります。
3.評価制度の透明化
退職理由として「人間関係」の次あたりに多い理由が「人事・評価制度への不満」です。「どのようなことをすれば評価されるのか?」「どうしたらステップアップできるのか?」明確にしておきましょう。「これをがんばったら評価してもらえる」という目標があることは、モチベーションアップになるため定着につながります。
■リソース不足を採用支援で解消
「採用活動に時間をかけられない」「採用担当者がいない」といった場合、外部に採用支援を依頼することもひとつの方法です。プロのサポートのもと、委託費用は発生しますが効率の良い採用活動が実現できるため、あらゆるリソース不足を解消できると言えるでしょう。
当社でも採用コンサルティングや採用支援を行っています。中小企業のビジョンやヒアリングをもとに、採用ペルソナ(採用したい人物像)を策定し、採用戦略や求人文章作成などをサポートします。また、採用後の定着や教育、労働トラブルなどの人事関係までトータルでサポートできることも当社の強みです。ぜひお気軽にご相談くださいね。
参考になれば幸いです。
またこのような情報をお届けいたします。