中小企業の賃上げ対策!人手不足を解消する3つの経営戦略

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大野輝雄

大野輝雄社会保険労務士事務所 代表
株式会社アクションパートナーズ 代表取締役

社会保険労務士
一般社団法人 日本キャッシュフローコーチ協会 認定キャッシュフローコーチ
一般社団法人 採用定着支援協会 認定採用定着士
銀座コーチングスクール(GCS)認定プロフェッショナルコーチ

関西学院大学卒業、2007年に社会保険労務士として独立。大阪市内を中心に人事・労務についてのサポートやセミナー業務を行っている。同株式会社ならびに社労士事務所にて支援した企業は100社以上。大阪商工会議所、神戸商工会議所、堺商工会議所、高槻商工会議所等にてセミナー実績90回以上。

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2026年の春闘に向けて、私鉄総連が基本給を底上げするベースアップ(ベア)で1万5,600円、率にして7.2%という高い水準の賃上げを求める方針を打ち出しました。こうした大手企業のニュースを耳にすると、多くの中小企業経営者様は「うちはどこまで対応できるだろうか」と不安を感じるかもしれません。

しかし、現在はただ状況を見守るだけでは済まない時期に来ています。大手の賃上げは地域全体の給与相場を押し上げ、対策を怠れば自社の大切な人材が流出してしまう恐れがあるからです。

人手不足が深刻な今、安定した経営を続けるためには、世の中の流れに合わせた柔軟な準備が必要です。今回は、加速する賃上げトレンドを乗り切り、優秀な人材を守るための中小企業の賃上げ対策として、今すぐ取り組むべき3つの経営戦略を分かりやすく解説します。

賃上げトレンドが中小企業の経営に与える影響

大手の賃上げ要求が強まると、その波は必ず地域の中小企業にも波及します。特に採用活動や現役社員の意識には、目に見える形で変化が現れるでしょう。

1. 周辺地域や同業種の給与相場が上がる

生活に密着した交通インフラ業界などで大幅な賃上げが行われると、地域全体の「当たり前の賃金水準」が底上げされます。

・求人への影響:求職者はより高い給与を求めて動くため、相場から外れた条件では応募が全く来ないという事態になりかねません。

・既存社員の視線:他社の賃上げ情報はSNSなどで簡単に手に入るため、社員も自社の待遇と比較して将来を考えるようになります。

2. 人件費高騰による利益率の圧迫

給与の引き上げは社員にとって喜ばしいことですが、会社にとってはダイレクトに経費が増えることを意味します。これまでと同じ利益を出すためには、単純なコスト削減だけでは追いつかないステージに入っています。上がった人件費を適切にサービスの価格や商品の値段に反映させることが、今後の生き残りには不可欠な要素と言えます。

中小企業の賃上げ対策を成功させる3つの戦略

「大手と同じようには上げられない」と悩む前に、まずは今の仕組みでできることから手をつけてみましょう。

1. 賃上げの根拠を明確にする評価ルールの整備

一律で大幅なアップが難しくても、頑張った人に報いる仕組みがあれば社員の納得感は高まります。

・評価制度の見直し:何ができるようになったら給与が上がるのか、昇給の基準を明確にします。

・手当の再編:時代に合わなくなった古い手当を整理し、その原資を基本給や今の生活を支える手当へ回します。

・昇給シミュレーション:数年後の人件費がどうなるか予測を立て、無理のない計画的な昇給を目指します。

2. 付加価値を高めて「価格転嫁」を恐れず進める

賃上げの原資を作るためには、利益を増やさなければなりません。お客様に提供しているサービスの価値を再確認し、手間や専門性がかかっている部分を適正な価格に変更する交渉が必要です。中小企業だからこそできる丁寧な仕事やスピード感を武器に、安売りから脱却する戦略を立てることが、持続可能な中小企業の賃上げ対策の第一歩となります。

3. 非金銭的な報酬で働く満足度を補う

給与の額面だけで競うのは簡単ではありません。しかし、中小企業には大手にはない柔軟な対応力という強みがあります。例えば、残業をさらに減らしてプライベートを充実させやすくしたり、資格取得を全面的に支援したりするなど、働きやすさという報酬を磨くことも有効です。社員が「この会社で働き続けたい」と思える理由を複数作っておくことが、給与面以外のカバーに繋がります。

まとめ:中小企業の賃上げ対策で会社をより強くする

私鉄総連のような大規模な賃上げ要求は、今後も様々な業界で続いていくことが予想されます。こうした変化を、単なるコスト増と捉えるのではなく、自社の雇用環境を改めて見直す良いきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

今、できる範囲で少しずつでも仕組みを整えていく姿勢が、将来的に優秀な人材を守り、会社をより強くすることに繋がります。経営の基盤を固めるために、一歩ずつ進んでいきましょう。

当事務所では、賃上げの原資を作るための助成金の活用や、社員のやる気を引き出す評価制度の設計などを通じて、中小企業の賃上げ対策を全力でサポートしています。待遇を改善したいけれど、具体的に何から手をつければ良いか分からないとお悩みの方は、ぜひ一度私たちにご相談ください。貴社の状況に寄り添い、共に最善の解決策を見つけ出すパートナーとしてお力になります。

 

 

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