大野輝雄です。
(株式会社アクションパートナーズ、採用定着士、社会保険労務士)
「社員が増えて給与計算に時間がかかる」
「給与計算代行したいけど、コストが不安」
と、お悩みの大阪・兵庫の中小企業経営者さまに向けて、今回は給与計算代行のメリットについてお伝えいたします。
「社内の給与計算を外部の人にお願いするのはちょっと…」といった抵抗がある方もいらっしゃると思います。しかし、従業員数が増えると給与計算が煩雑になることも事実です。ミスが従業員からの不信につながるリスクもあるため慎重に進めなければいけないものの、期日は決まっているため時間に迫られてしまうことも。
給与計算の業務効率化を目指す方法はいくつかありますが、代行を利用することは結果としてコストカットにつながるなどメリットが多いため、おすすめです。給与計算にお悩みの経営者の方は、ぜひ今回の記事をご覧ください。
■給与計算で行うこと
給与計算とは、従業員の給与額を計算する業務のことです。給与計算を行うために資格は必要ありませんが、税金や社会保険の仕組みなどの専門知識は必要となります。
まずは、中小企業で行われている給与計算のおおまかな流れを紹介いたします。
1.勤怠状況・労働時間の確認
給与期間中の従業員の勤怠状況(欠勤や残業など)を確認します。残業時間によっては割増賃金となるため、注意が必要です。割増率は、法定労働時間である1日8時間・週40時間を超えた時間は25%以上、1ヶ月60時間を超える分の時間外労働は50%以上(2023年4月1日から適用)が義務付けられているため注意しましょう。
休んだ日については、有給休暇分なのかそうではないのかを確認します。
2.各種手当の確認
従業員それぞれの通勤手当や出張手当・役職手当などを確認します。これらは会社の取り決めや福利厚生によって発生するものです。通勤手当は月15万円までは非課税となっています。
参考:国税庁
3.各種保険料・税金の計算
給与と手当を足して総支給額が算出できたら、保険料や税金などを計算します。社会保険は健康保険と厚生年金保険の2種類があり、会社と従業員で折半することが一般的です。
他にも、雇用保険料や所得税・住民税・40歳から64歳に課税される介護保険料などを算出します。
初任給の場合、社会保険料や住民税などの控除が差し引かれないため、気をつけましょう。
4.差引支給額を算出
差引支給額とは、控除などが総支給額から引かれた金額のことで、社員の手取り額となります。[総支給額-控除額=差引支給額]
5.支給・振込
差引支給額が算出できたら、現金手渡しや振込などによって従業員に支給をします。労働基準法第24条によって「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を、毎月1回以上、一定期日を定めて支払わなければならない」と定められているため、遅れや支給不足などが生じないように気を付けましょう。
参考:厚生労働省
■給与計算の業務を効率化する方法
経営者の方の業務量が増えて「給与計算の負担を軽くしたい」と思った時の業務効率化方法についてご紹介します。
1.給与計算ソフトを導入する
現在、エクセルや手書きで給与計算をしている場合は、給与計算ソフトを導入することがおすすめです。給与計算ソフトとは、必要事項を入力することで自動的に給与計算を行い、給与明細の作成や年末調整などの処理をしてくれるシステムのことです。ソフトは有料であることがほとんどで、ソフトによって値段や機能が異なるため、比較検討してから導入するといいでしょう。
2.経理担当者を雇用する
経理担当者を雇用することも一つの方法です。経理業務に専念してくれる従業員がいることで、経営者やその他の従業員が自身の業務に集中できるようになるでしょう。正社員での雇用が難しい場合は、アルバイトやパートとして迎えることもおすすめです。
3.代行(アウトソーシング・サービス)を利用する
専門知識を持った外部サービスに、給与計算を委託することもおすすめです。委託費用は発生しますが、メリットは色々とあります。
次に、給与計算代行を利用するメリットについてご紹介します。
■給与計算代行のメリット
社内で行っていた給与計算を外部サービスに委託する、給与計算代行のメリットについてご紹介します。
1.正確な給料支払い
上述したように、従業員への給料は、期日までに正確に支払うことが中小企業に課せられています。給与計算代行サービスは専門的な知識とスキルを持っているため、安心して任せることができると言えるでしょう。
2.情報キャッチ能力が高い
税制や社会保障関係は、毎年のように法改正されます。つまり、給与計算を行う方は法律に対して常にアンテナを貼り、対応しなければいけません。しかし、自身の職を全うしながら分野外のことに気を配るのは大変なことです。
給与計算代行を行う外部サービスは専門分野のため、情報キャッチ能力が高いことが想定されます。常にアップデートされた知識によってコンプライアンスに則った給与支払いができると言えるでしょう。
3.客観的な対応
「従業員に給料額が知られることを避けたい」といった事情がある場合でも、代行であれば客観的な対応になるため「誰にいくら支給している」と感情的になることはありません。
機密契約を交わすところも多いため、漏洩に関しても心配は少ないと言えるでしょう。
■結果的にコストカットになる理由
給与計算代行を利用すると外部委託先に支払うコストはかかりますが、結果としてコストカットになることもあります。その理由をご説明します。
1.人件費の軽減
経理担当者の雇用が必要なくなるため、人件費をおさえることができます。また、給与計算は時期によって忙しさにズレが生じるケースがあります。「月末や年末調整の時期は忙しいものの、それ以外はそんなに仕事がない」のであれば経理担当者を雇ったとしても時間の無駄遣いになってしまうでしょう。
外部サービスへ委託すれば、必要なときに必要な分だけ依頼できるため、コストパフォーマンスに見合うと考えられます。
2.既存社員の人的コスト削減
経理担当者を雇用した場合、給与計算の方法から社内の仕組みについてなど、教育が必要になるため、経営者または既存従業員の人的コストがかかることが予想されます。
3.ソフトなどの物理的コスト
給与計算ソフトや給与計算をするためのパソコンなど、物理的なコストをカットすることができます。
■給与計算業務で逼迫されているなら代行利用もあり
もし今、経営者さまが給与計算をしているのであれば、貴重な時間がもったいないと言えます。「従業員に給料を知られたくない」「他にできる人がいない」といったお悩みを、大阪・兵庫の中小企業の経営者さまからよく聞きます。
代行を依頼してしまえば、手間を軽減できるのはもちろん、もしものミスに怯える必要がなくなることもメリットです。
当社でも、大阪・兵庫の中小企業の経営者さまからのお声にお応えして、給与計算代行サービスを行っています。もちろん、秘密厳守で正確に給与計算しますので、安心してお任せください。ご興味ある方はまたお問い合わせいただければ幸いです。
参考になれば幸いです。
またこのような情報をお届けいたします。