最近、スーパーやガソリンスタンドへ行くたびに、また高くなったなと感じることはありませんか。実は、その実感はあなただけのものではありません。
日本銀行が発表した最新の調査によると、なんと9割を超える人が、1年前より物価が上がったと答えています。その中でも7割の人は、かなり上がったと実感しており、私たちの生活に物価高の波が大きく押し寄せていることが分かります。
経営者の皆様にとって、物価の上昇は原材料費や光熱費の負担増という形でも頭を悩ませる問題でしょう。しかし、それと同時に考えなければならないのが、一緒に働く社員の皆さんの暮らし向きです。今回は、日銀の調査結果を読み解きながら、物価上昇に伴う中小企業の賃上げ対策と手当の作り方として、社員を守り抜くための3つのヒントを解説します。
調査から見える!みんなの本音と景況感のズレ
日本銀行が2025年12月に行ったアンケートでは、今の暮らしについて人々のリアルな声が反映されています。
景気の良し悪しを示す指標は少しずつ改善していますが、私たちの暮らしのゆとりについては、前回よりも少し悪化したという結果が出ました。景気が上向いている実感はあっても、それ以上に物価が上がっているため、生活が苦しくなっていると感じる人が多いようです。
一方で、自分の勤め先での雇用や処遇については、不安を感じる人が前回より改善しました。これは、会社が自分たちを守ってくれるのではないかという期待の表れかもしれません。
物価上昇に伴う中小企業の賃上げ対策と手当の作り方|3つの解決策
お給料を大幅に上げるのは、中小企業にとって簡単なことではありません。しかし、社員がこの会社でずっと働きたいと思える安心感を作る方法は、基本給のアップ以外にも存在します。
1. インフレ手当などの期間限定のサポートを検討する
最も直接的な解決策は、やはりお財布を支えることです。
物価高に合わせて全社員の基本給を一律に上げるベースアップが理想ですが、一度上げると下げにくいという経営上のリスクがあります。そこでおすすめなのが、インフレ手当のような期間限定の特別手当です。毎月数千円でも、会社が自分たちの生活を心配してくれているという姿勢を見せることで、社員の会社に対する信頼は大きく変わります。
2. 非課税枠を活かした諸手当を再設計する
お給料そのものを増やすのが難しいときは、社員の手取り額を増やす工夫を考えてみましょう。
- 通勤手当の見直し:ガソリン代が上がっている場合、支給額が今の価格に合っているか確認します。
- 食事補助の導入:一定の条件を満たせば、会社が負担する食事代は福利厚生費として認められ、社員の税負担も増えません。
- 在宅勤務手当の整備:光熱費などが高騰している場合、実費相当分を補填することで家計を助けます。
このように、税金の負担を抑えながら直接生活をサポートする仕組みは、社員の満足度をダイレクトに高めることができます。
3. 業務の無駄を省いて賃上げの原資を作る
賃上げを継続していくためには、会社が利益を出し続ける仕組みが不可欠です。
今ある業務の中で、ITツールを使って自動化できる部分や、実は不要だった会議などはありませんか。生産性を高めることで生まれた時間や利益を、そのまま社員の処遇改善に充てることが重要です。経営者が率先して働き方を変える姿勢を見せ、そこで得た成果を還元することを約束すれば、社員も前向きに協力してくれるようになります。
まとめ:物価上昇に伴う中小企業の賃上げ対策と手当の作り方で大切なこと
日本銀行の調査結果にある通り、多くの人が物価高に不安を感じながら毎日を過ごしています。こうした厳しい時こそ、会社がどれだけ社員の暮らしに寄り添えるかが、今後の定着率や成長を大きく左右するでしょう。お金だけでなく、心の通った対策を一つずつ積み重ねていきましょう。
当事務所では、物価上昇に伴う中小企業の賃上げ対策と手当の作り方について、貴社の財務状況に合わせた最適なプランを提案しています。お給料の決め方や、新しい手当の導入によるメリットなど、専門的な視点からアドバイスが可能です。大切な社員の皆さんと共に、この荒波を乗り越えていきたいとお考えの経営者様は、ぜひ私たちにご相談ください。未来を見据えた強い組織作りを、全力でサポートいたします。
参考資料:日本銀行「生活意識に関するアンケート調査(第104回・2025年12月調査)」(2026年1月19日)






