最近、若手の社員が何を考えているのか分からないと感じることはありませんか。組織開発を行うALL DIFFERENTが行った調査によると、若手社員が社内で最も交流を深めたい相手は「仕事で直接関わる先輩」であることが分かりました。
さらに興味深いのは、その交流の手段です。多くの若手が、飲み会などのイベントよりも「就業時間内の雑談」や「休憩時間の何気ない会話」を求めています。今の若者はプライベートを重視し、職場の付き合いを嫌うと思われがちですが、実はもっと身近なやり取りを求めているのです。
人手不足が深刻な中小企業において、若手社員に長く働いてもらうことは経営の安定に直結します。そこで今回は、社内コミュニケーションにおける雑談を活性化させ、定着率を高めるための3つのステップを分かりやすく解説します。
若手社員が「仕事中の雑談」を求める意外な背景
今の若手社員は、単に仲良くしたいから雑談を求めているわけではありません。彼らが何気ない会話を大切にしたいと考えているのには、いくつかの切実な理由があります。
1. 心理的な安心感を得たい
仕事で分からないことがあっても、真面目な若手ほど「こんなことを聞いてもいいのだろうか」と悩んでしまいます。日頃から社内コミュニケーションの中で雑談を活性化させている職場では、いざという時の相談のハードルが下がります。何気ない会話があるだけで、自分は組織の一員であるという安心感が生まれ、離職の防止に繋がるのです。
2. 先輩の仕事の進め方を学びたい
若手社員が最も交流したい相手に「先輩」を挙げているのは、身近な見本から学びたいという意欲の表れでもあります。マニュアルには載っていない仕事のコツは、雑談の中でこそ伝わりやすいものです。先輩と話すことで、自分の数年後の姿を具体的にイメージできるようになり、キャリアへの期待も高まります。
社内コミュニケーションの雑談を活性化させる3つのステップ
無理に飲み会を開く必要はありません。日々の業務の中に、少しの工夫で会話を増やす仕組みを作ってみましょう。
1. 就業時間内に「あえて」隙間の時間を作る
仕事の手を止めてはいけないという空気があると、若手は萎縮してしまいます。以下の方法で、会話が生まれるきっかけを作ってみてください。
・1on1ミーティングの実施:月に一度、10分程度でも良いので、仕事以外の話をしても良い時間を設けます。
・ティーブレイクの導入:午前や午後の決まった時間に、飲み物を飲みながら話せる「公認の休憩」を5分だけ作ります。
・ミーティングの冒頭にアイスブレイク:本題に入る前に、最近あったちょっとしたニュースを共有し合う時間を数分設けます。
2. 物理的なコミュニケーションの場を整える
会話は、場所が変わるだけで自然と生まれやすくなります。たまに座る席を変えるフリーアドレスの活用だけでも、普段話さない人との会話のきっかけが生まれるでしょう。また、給湯室や休憩スペースに少し座り心地の良い椅子を置くだけで、立ち話から自然と会話が弾むようになります。
3. 上司や経営者から積極的に「自己開示」をする
若手から話しかけるのは勇気がいるものです。まずは上の立場の人から心を開いてみましょう。自分の完璧な姿だけでなく、過去の失敗や趣味の話をすることで、若手は親近感を抱きます。単に「おはよう」と挨拶するだけでなく、「昨日の雨は大丈夫だった?」など、一言付け加えるだけで社内のコミュニケーションとしての雑談が活性化しやすくなります。
まとめ:社内コミュニケーションの雑談の活性化で若手の定着を
若手社員が求めているのは、特別なイベントではなく、日々の業務に溶け込んだ何気ない雑談です。就業時間内のコミュニケーションを大切にすることで、社内の風通しが良くなり、結果として社員の定着率向上に繋がります。
まずは、明日から社員に「最近どう?」と声をかけてみることから始めてみてはいかがでしょうか。小さな変化が、会社の未来を担う若手の成長を支える大きな一歩になります。
当事務所では、こうした社内のコミュニケーションを円滑にするためのルール作りや、就業規則の整備などを通じて、中小企業の経営を支えるお手伝いをしています。社員が生き生きと働ける環境作りについて、お困りのことがあればいつでもお気軽に私たちへご相談ください。貴社の状況に寄り添い、共に歩んでいくパートナーとして全力でサポートいたします。
参考資料:
ALL DIFFERENT「若手社員の社内コミュニケーションに関する調査」(2025年12月4日)






