「うちの会社は、俺がいないと回らないんだよ」
そう言って今日も朝から晩まで働いている、社長のあなた。
メールチェック、会議、取引先との交渉…気づけば社員があなたの指示をじっと待っている。そんな状況に、ほんの少しの疲れを感じていませんか?
社長であるあなたにしかできない仕事、あなたにしか決められない判断。会社のすべてを把握し、日々奔走している。それは、経営者として本当に素晴らしいことです。
しかし、もしその状態がずっと続くとどうなるでしょうか?
- 新しいビジネスチャンスが目の前にあっても、あなたが多忙すぎて挑戦できない
- 社員が成長する機会を失い、自ら考える習慣がなくなっていく
- そして何より、あなた自身の心身が休まらない
あなたの会社は今、あなた自身が作り上げてきた「社長中心の会社」から、次のステップへと進む時期を迎えているのかもしれません。
なぜ「うちの社員は指示待ち」になってしまうのか?
社員が自ら動かないのは、やる気がないからではありません。多くの場合、その背景には、社長であるあなたが築いてきた、社員を思うからこそのルールや考え方が関係しています。
- 責任感が強いがゆえの判断
「何かあったら俺が責任を取る」。この言葉は、社員の安心感につながる一方で、自律的な判断をためらわせてしまいます。 - 社員を守ろうとする気持ち
「勝手にやって、もし大きな失敗をしたら大変だ」。社員をリスクから守りたいという気持ちから、慎重な判断を求めることがあります。 - 会社の全体像が見えにくい
「とにかくこの仕事を頼む」
社員は目の前の業務をこなすのに精一杯で、その仕事が会社の将来にどうつながるのか、全体像が見えにくいことがあります。
社員は、誰かの指示を待つ方が、自分で考えて行動するよりも「安全」だと感じてしまうのかもしれません。
それでは、この状態から卒業して、社員が自ら動き出すためにはどうすればいいのでしょうか?
あなたの役割は「指示役」から「中立で意見を集約する役」へ
それは、あなたの役割を少しだけ変えること。あなたはもう、すべての指示を出す人ではなく、社員の才能を見つけ、それを引き出す「育てる人」になるのです。
そのための第一歩は、非常にシンプルです。
- 「小さな決断」をあえて任せてみる
「この書類の提出方法、君のベストだと思うやり方でやってみてくれないか?」
「この取引先への連絡、メールでやるか、電話でやるか、任せるよ」
日々の業務の中で、社員が自分で考えて**「小さな決断」**を下す機会をつくってみましょう。 - うまくいかなかった時こそ、共に考える
社員が初めて自分で判断したとき、完璧にいかないこともあるでしょう。その時は、「どうすればもっと良くなるか、一緒に考えてみよう」と声をかけることが重要です。 - 会社の「ゴール」を共有する
「このプロジェクトは、会社のどんな未来につながるのか?」を具体的に話してあげてください。ゴールが見えれば、社員は自分の仕事が会社にどう貢献しているかを理解し、モチベーションが湧いてきます。
この変化は、最初は少し勇気がいるかもしれません。しかし、社員が自ら動き始めたとき、あなたはこれまでよりもはるかに大きな成果と、時間的な余裕を手に入れることができるはずです。
そしてそれは会社組織全体にも大きく影響していきます。
あなたが自由になることで、会社はさらに成長する
あなたが「すべてを背負う」ことから少しだけ手を離したとき、会社は真の成長を始めます。社員があなたの右腕となり、未来を共に創るパートナーへ
と変わっていく。そしてあなたは、経営者として本当にやるべき「未来を考える時間」を手に入れることができるはずです。
ただし、これまで長年続けてきた経営スタイルを変えるのは、決して簡単なことではありません。「本当に任せて大丈夫だろうか」「失敗したらどうしよう」そんな不安を抱えるのも当然です。
多くの経営者の方が、一人でこの変化に取り組もうとして挫折してしまいます。だからこそ、適切なサポートと具体的なステップが必要なのです。
「社員が育たない」と悩む前に、まずは社員が育つ「環境づくり」から始めてみませんか?
私は社会保険労務士として、これまで数多くの中小企業の組織づくりをサポートしてきました。「どこから手をつければいいかわからない」「具体的にどう進めればいいのか」そんな経営者の方々の悩みに寄り添い、一歩ずつ実践的な解決策をご提案いたします。
あなたの会社の潜在能力を引き出し、社員が自律的に成長する組織へと変えていく―
そのお手伝いをぜひさせてください。