「また社員が辞めた…」
成長を楽しみにし、いよいよ戦力となってきた社員のまさかの辞表に茫然とし、無力感を感じるあなた。
そんな経営者さんの姿を、私はこれまで何度も見てきました。
「給料は他社並みに払っているはずなのに、なぜ?」
「休みもきちんと取らせているし、人間関係も悪くないはずなのに…」
そう思っていても、優秀な社員は何も言わずに去っていきます。
さらに、その辞めた理由が「他にやりたいことが見つかった」など漠然としたものだと、あなたはなおさら途方に暮れてしまうのではないでしょうか。
しかしその裏に、隠れた真の理由があったとしたら…
退職の本当の理由、それは「評価への不満」
社員が辞める理由には、給与や休みなどもありますが、実は多くの社員が不満に感じているのは「自分の働きが正当に評価されていない」という点です。
特に有能な社員ほどそう考える傾向があります。
多くの中小企業では、社長が一人ひとりの社員を「感覚」で評価しがちです。
「あいつは真面目に頑張っているから、給料を上げてやろう」
「新人の彼には、もうちょっと頑張ってほしいな」
社長のあなたからすれば、それが公平な評価だと思っているかもしれません。
しかし、社員からすると、その評価の「基準」が全く見えないのです。
「なぜ、自分より成果を出していない彼のほうが評価されるんだ?」
「自分はこんなに一生懸命やっているのに、社長は見てくれないのか」
こうした不満は、社員のモチベーションを徐々に蝕んでいきます。
その結果、会社への貢献意欲が薄れ、優秀な社員から辞めていくという悪循環に陥ってしまうのです。
それでは、どうすればこの問題を解決できるのでしょうか?
具体的な「見える化」が定着率を上げる
その答えは、「評価の見える化」です。
大企業のような複雑な評価制度を作る必要はありません。大切なのは、たった2つのことをシンプルに実行することです。
1 評価の基準を明確にする
「何をすれば評価されるのか」を明確にし、皆が理解できる具体的な言葉にまとめます。
例えば、営業職なら「契約件数」だけでなく、「お客様からのアンケート評価」や「チームへの貢献度」なども加える。事務職なら「正確性」や「効率化への提案」など、職種に合わせた基準を設定します。その上で、社員全体に認知してもらいます。
2 定期的に現状の確認と評価を伝える
半年に一度、社長と社員が1対1で話す場を設けましょう。
その場で、設定した評価基準に沿って「ここは良かった」「ここはもう少し頑張ってほしい」と具体的に伝えます。
さらに社員からも現状に対する意見を言ってもらいます。そこに耳を傾けることで、会社への不満を早期に発見できます。
これだけで、社員は「自分のどこが評価されているのか」が明確になり、「じゃあ次はここを頑張ろう」とやる気を高めたり、自ら動くようになります。これが社員の定着率を劇的に高める秘訣です。
人事制度は会社の未来を創っていく「羅針盤」
社員を大切にしたいと考えるあなただからこそ、このシンプルな人事評価制度は大きな武器になります。
「評価が曖昧だから、給料を上げても社員は辞めてしまう」
「どうせ辞めるから、教育に力を入れる意味がない」
そんな負のスパイラルから抜け出し、社員一人ひとりの頑張りが報われる会社に変わっていきましょう!
人事制度は、単なる給与を決めるための仕組みではありません。
社員の成長を後押しし、会社の未来を築くための重要な「羅針盤」なのです。
私たち専門家は、あなたが会社の羅針盤をしっかりコントロールできるよう、全力でサポートします。
優秀な社員が定着する仕組みを作り、「この会社で頑張りたい!」と思ってくれる会社を、一緒に作っていきませんか。