「AIが仕事を奪う!」。そんな声を聞き、AI導入に不安を感じている経営者の方や社員さんもいるかもしれません。
そういう一面があることも否めませんが、AIは「社員をよりクリエイティブな仕事に集中させる」ための強力なツールにもなり得ます。
(株)クレディセゾンが発表した「全社員AIワーカー化」を柱とする推進戦略は、その具体的な姿を私たちに示しています。
■ CSAX:「AIを前提とした、全社の業務の再設計」
2022年に ChatGPTが登場して社会に衝撃を与えて以来、生成AIによって仕事や生活スタイルが劇的かつ急速に変化を続けています。当社はこうした社会の変化を踏まえて、 はもはや一部 の専門職のための技術ではなく、すべての社員・すべての業務が主役となる変革のエンジンで あると捉え、 の利活用を前提として全社の業務を再設計いたします。(1)全社員 3,700 人の AI ワーカー化
・ 全社員がツールを利用可能にし、すべての職種、階層で を日常的に活用できる環境を構築いたします。・ 2025年6月か8月にかけて、OpenAIの全面サポートのもと、社長以下全役員を含む約300人を対象にChatGPT Enterpriseのパイロット導入を実施しました。業務への効果検証 を行った結果、参加社員一人あたり年間 時間の業務削減効果が見込めることを確認いたしました。
(引用元:株式会社クレディセゾン2025年9月1日NewsRelease『300万時間の業務削減へ 全社員のAIワーカー化を目指し「CSAX」戦略を始動。』)
AI導入の目的は「業務の効率化」だけではない
このニュースリリースにあるように、クレディセゾンは2027年度末までに累計300万時間の業務削減を目指しています。
これは、AIに定型的な業務を任せることで、社員一人ひとりの生産性を劇的に向上させることを意味します。
注目すべきは、業務の削減がゴールではないことです。
「人間かAIか」の二項対立ではなく、「ChatGPT EnterpriseなどのAIによるアシストを前提にした人間が本来行うべきことに集中できる業務設計」を推進いたします。
これにより、AI に任せられる対応は自動化し、オペレーターは複雑な対応やお客様体験の 向上に専念できる体制を構築いたします。
(引用元:株式会社クレディセゾン2025年9月1日NewsRelease『300万時間の業務削減へ 全社員のAIワーカー化を目指し「CSAX」戦略を始動。』)
これはAIが「仕事をなくす」のではなく、「社員の働き方を変える」というメッセージに他なりません。社員はAIを使いこなすことで、より付加価値の高い業務に集中できるようになるのです。
「AIワーカー」は、これからの時代に求められるスキル
クレディセゾンの事例は、これからの時代、すべての社員がAIを使いこなす「AIワーカー」になる必要性を示しています。
AIは特定の部署やIT担当者だけが使うものではありません。
日常業務の中にAIを取り入れ、活用できる能力こそが、これからのビジネスパーソンに求められる重要なスキルになるでしょう。
AIを使いこなせる社員が増えれば、会社はより効率的に、そしてより創造的に成長できます。
中小企業でもできる「AI導入」の第一歩
あなたは「AI導入なんて大企業の話で、うちには関係ない」と感じられるかもしれません。
しかし中小企業こそ、AIを導入することで業務効率化の恩恵を大きく受けられる可能性があります。
例えば、人事労務の分野でも、AIを活用したサービスが多数登場しています。
- AIが給与計算をサポート: 煩雑な給与計算を自動化し、ミスを減らし、担当者の負担を軽減します。
- AIが採用活動を支援: 求人票の作成や面接日程の調整など、採用業務の一部を自動化します。
AIの導入は、単なるIT投資ではなく、「社員の潜在能力を引き出し、会社を強くする」ための戦略的な一手です。
AIの時代に備え、今から「人的資本」への投資を
AI導入を成功させるには、システム面だけでなく、社員のAIへの理解とスキルアップが不可欠です。
私たちは、AI時代に対応するための賃金制度や評価制度、そして社員が新しいスキルを学べる教育訓練制度の設計など、人事労務の側面からサポートします。
「うちはまだAIを活用していないから…」と迷う気持ちを、「社員の力で会社を成長させる」ための最初の一歩にしてみませんか?