採用成功の鍵?中小企業の採用難を乗り切る職場環境改善のコツ

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大野輝雄

大野輝雄社会保険労務士事務所 代表
株式会社アクションパートナーズ 代表取締役

社会保険労務士
一般社団法人 日本キャッシュフローコーチ協会 認定キャッシュフローコーチ
一般社団法人 採用定着支援協会 認定採用定着士
銀座コーチングスクール(GCS)認定プロフェッショナルコーチ

関西学院大学卒業、2007年に社会保険労務士として独立。大阪市内を中心に人事・労務についてのサポートやセミナー業務を行っている。同株式会社ならびに社労士事務所にて支援した企業は100社以上。大阪商工会議所、神戸商工会議所、堺商工会議所、高槻商工会議所等にてセミナー実績90回以上。

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最近、ニュースなどで企業の倒産状況が報じられていますが、経営者の皆様はどのように感じておられるでしょうか。東京商工リサーチの最新の発表によると、2025年11月の倒産件数は、今年で2番目に低い水準となりました。全体的な数字だけを見れば、少し安心されるかもしれません。

しかし、その中身を詳しく見てみると、決して楽観視できない事実が浮かび上がってきます。帝国データバンクの調査では、従業員がいなくなることで事業が立ち行かなくなる人手不足倒産が、過去最多のペースで増え続けているのです。

仕事はあるのに、支える人がいない。そんな事態は、どの中小企業でも起こり得る切実な問題です。そこで今回は、中小企業の採用難を乗り切る職場環境改善のコツとして、人手不足を解消し会社を守り抜くために必要な3つの視点をお伝えします。

倒産統計から読み解く!人手不足倒産の深刻な実態

現在の倒産状況は、これまでの不景気によるものとは性質が異なっています。件数は減っていても、人手が足りないことによる経営危機は身近に迫っています。

1. 件数は減っても人手不足は過去最多ペース

11月の全体の倒産件数は落ち着きを見せましたが、人手不足倒産は6カ月連続で前年を上回っています。今年の累計はすでに過去最多を更新し、集計開始以来、初めて年間400件を超える勢いです。求人を出しても人が集まらず、受注を制限せざるを得ない状況は、まさに中小企業の採用難を乗り切る職場環境改善が急務であることを物語っています。

2. 小売業などで目立つ人件費と採用の悩み

建設業などで倒産が減る一方で、小売業では倒産件数が前年より2割以上も増えています。人件費の高騰や、現場を支えるスタッフの確保が追いつかないことが、経営を圧迫している大きな要因です。

中小企業の採用難を乗り切る職場環境改善の3つの具体策

人が集まらない、あるいは辞めてしまうという問題に対し、根性論だけで乗り切るのには限界があります。今の時代に合った対策を講じることが、採用成功への近道です。

1. 「選ばれる職場」にするための労働条件の見直し

今の時代、求職者は賃金だけでなく、働きやすさを非常に重視しています。

まずは、自社の就業規則や福利厚生が、今の相場とずれていないか確認してみましょう。週休2日制の徹底や、柔軟な有給休暇の取得など、小さな改善の積み重ねが選ばれる理由になります。これが中小企業の採用難を乗り切る職場環境改善の第一歩です。賃金アップが難しい場合でも、手当の見直しや評価制度の透明化で納得感を高めることができます。

2. デジタル化による「業務の効率化」を進める

人が足りないのであれば、人の手を使わずに済む仕組みを作るしかありません。

・ITツールの活用:勤怠管理や給与計算などの事務作業を自動化し、現場の負担を減らします。

・多能工化の推進:1人が1つの仕事しかできない状態を解消し、お互いにフォローし合える体制を作ります。

・マニュアルの整備:誰でも同じクオリティで仕事ができるようにし、新入社員の不安を和らげます。

3. 社員との対話を増やし「離職」を未然に防ぐ

人手不足倒産の多くは、主要な社員が突然辞めてしまうことから始まります。日頃から社員とコミュニケーションを取り、仕事上の不満を吸い上げる時間を持ちましょう。定期的な面談を実施し、会社のビジョンを共有することで、社員が「必要とされている」と感じられる環境を作ることが、もっとも効果的な離職防止策になります。

まとめ:中小企業の採用難を乗り切る職場環境改善で強い組織へ

今回の統計結果が示す通り、倒産件数が減っているからといって安心はできません。むしろ、人手不足というリスクは着実に強まっています。早い段階で職場の環境を見直し、社員が安心して長く働ける仕組みを作ることが、会社を最も安全に守ることに繋がります。

中小企業の採用難を乗り切る職場環境改善に真摯に取り組むことで、今の社員を大切にしながら、新しい人材を惹きつける魅力的な会社へと進化していきましょう。

当事務所では、人手不足対策としての賃金設計や、社員の定着を促すための労務コンサルティングを行っています。今の体制に不安を感じている経営者様は、いつでも私たちにご相談ください。貴社の状況に寄り添い、共に歩んでいくパートナーとして全力でお手伝いいたします。

 

参考資料:

東京商工リサーチ「2025年11月の全国企業倒産状況」(2025年12月8日)

帝国データバンク「倒産集計 2025年11月報」(2025年12月8日)

 

 

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