人手不足対策としての賞与増額と運用のコツ!離職を防ぐ3つの策

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大野輝雄

大野輝雄社会保険労務士事務所 代表
株式会社アクションパートナーズ 代表取締役

社会保険労務士
一般社団法人 日本キャッシュフローコーチ協会 認定キャッシュフローコーチ
一般社団法人 採用定着支援協会 認定採用定着士
銀座コーチングスクール(GCS)認定プロフェッショナルコーチ

関西学院大学卒業、2007年に社会保険労務士として独立。大阪市内を中心に人事・労務についてのサポートやセミナー業務を行っている。同株式会社ならびに社労士事務所にて支援した企業は100社以上。大阪商工会議所、神戸商工会議所、堺商工会議所、高槻商工会議所等にてセミナー実績90回以上。

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今年も残すところあとわずかとなり、冬のボーナスの時期がやってきました。経営者の皆様にとっては、社員への感謝を形にする大切な機会であると同時に、人手不足が深刻化する中で「いくら支払えば人材を引き留められるのか」と頭を悩ませる時期でもありますね。

帝国データバンクが発表した調査によると、2025年の冬のボーナス支給額が前年より増えると回答した企業は約2割に留まりました。しかし、運輸や建設といった現場仕事が中心の業界では、他社への人材流出を防ぐために支給額を増やす動きが顕著になっています。

厳しい経営環境ではありますが、今は「賞与をコスト」ではなく「人材への投資」と捉える視点が欠かせません。そこで今回は、人手不足対策としての賞与増額と運用のコツについて、離職を防ぎ、社員のやる気を引き出すための3つの策を詳しく解説します。

2025年冬のボーナス動向と人材確保の現状

今回の調査結果を詳しく見ていくと、特定の業界でボーナスを増額してでも人を守ろうとする姿勢が鮮明になっています。

1. 深刻な人材難が支給額を押し上げている

特に運輸・倉庫業界では、33.6%の企業が増額を予定しています。これはEC需要の拡大に加え、いわゆる「2024年問題」によるドライバー不足が背景にあります。建設業界なども同様に、ボーナスを増やすことで「この会社で働き続けよう」と思ってもらうための工夫を凝らしているのです。

2. 「増額」の裏にある経営者の決断

原材料費や労務費が上昇する中で賞与を増やすのは、中小企業にとって決して楽なことではありません。それでも増額に踏み切るのは、一度社員が辞めてしまうと、次の採用にはそれ以上のコストと時間がかかることを経営者様が痛感しているからです。

離職を防ぐ!人手不足対策としての賞与増額と運用のコツ

限られた予算を最大限に活かし、社員の心をつかむためには、ただ金額を増やすだけでは不十分です。以下の3つの策を意識してみてください。

1. 支給の「根拠」を伝えて納得感を高める

ボーナスを渡す際、なぜこの金額になったのかを丁寧に説明することが、人手不足対策としての賞与増額と運用のコツの基本です。

・具体的な貢献を褒める:「〇〇プロジェクトでの頑張りが利益に繋がった」と具体的に伝えます。

・会社の状況を共有する:利益が出たから還元するのか、苦しいけれど期待を込めて出すのか、正直な想いを話しましょう。

・個別の声かけ:明細を手渡す際に一言添えるだけで、社員の会社に対する信頼度は大きく変わります。

2. 評価基準を明確にして「頑張り」を可視化する

「どうすれば来年はもっと貰えるのか」が明確であれば、社員は前向きに仕事に取り組めます。数字で見える売上目標だけでなく、欠勤の少なさや後輩への指導、業務の改善提案など、中小企業ならではの「多角的な評価」を導入しましょう。評価のプロセスを透明にすることが、不公平感による離職を防ぐ強い盾となります。

3. 金額以外の「還元策」と組み合わせる

もし十分な増額が難しい場合でも、他の方法で報いることは可能です。例えば、特別休暇の付与や、資格取得費用の全額補助、あるいは家族も参加できる社内イベントの開催などが挙げられます。将来的なベースアップの計画を前もって提示することも、社員に安心感を与え、定着率の向上に寄与します。

まとめ:人手不足対策としての賞与増額と運用のコツで強い組織へ

今回の調査結果が示す通り、多くの企業が人手不足という大きな壁に直面しています。しかし、人手不足対策としての賞与増額と運用のコツをしっかり押さえることができれば、それは単なる出費ではなく、会社の未来を支える強力な武器になります。

「自分の頑張りを正当に評価し、大切にしてくれる会社だ」と社員に感じてもらうことこそが、人手不足時代を生き抜く唯一の道です。

当事務所では、社員のモチベーションを維持するための人事評価制度の構築や、最新の賃金相場に基づいた賞与規定のアドバイスを行っています。人材の流出に不安を感じている、あるいは評価の仕組みを整えたいとお考えの際は、お気軽に私たちへご相談ください。貴社の経営状況に寄り添い、社員の皆さんが笑顔で長く働ける職場作りを全力でバックアップいたします。

 

参考資料:

帝国データバンク「2025年冬季賞与の動向調査」(2025年12月9日)

 

 

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